「Google で予約」は、Googleが提供するオンライン予約システムです。店舗が導入することで、Google 検索、Google アシスタント、Google マップの3つのサービスから、直接予約を受けられます。
総務省「令和5年版 情報通信白書」によると、日本における検索エンジンの中で、最もシェアが高いのがGoogleでした。
スマートフォン | タブレット | パソコン | |
---|---|---|---|
78.8% | 74.8% | 73.0% | |
Yahoo! | 20.3% | 20.0% | 10.6% |
Bing | 0.4% | 4.4% | 15.6% |
その他 | 0.5% | 0.8% | 0.8% |
※パソコンは2022年9月時点、スマートフォンとタブレットは2022年3月時点
多くの利用者がいるGoogleのサービスから予約が受けられるようになれば、店舗の集客力向上が期待できます。ただし、「Google で予約」は対応する予約システムとの連携が必要になるため、単体の利用ができません。そのため、店舗の業務に適しており、さらに「Google で予約」に対応した予約システムを導入する必要があります。
ここでは、「Google で予約」の仕組みと導入手順、おすすめの予約システムについて解説します。
「Google で予約」はどのような仕組みなのか?
店舗が「Google で予約」を導入すると、Google 検索、Google アシスタント、Google マップの3つのサービスで、店舗情報に予約ボタンを設置できます。Googleのサービスを利用した人は、予約ボタンからそのままサービスの予約が可能です。
「Google で予約」には以下の業種が対応しています。(2024年7月時点)
- レストラン:居酒屋などの飲食店
- 美容:美容室、エステサロンなど
- フィットネス:スポーツジム、ヨガスクールなど
- アクティビティ:体験ツアー、テーマパーク、水族館など
ここからは、「Google で予約」の仕組みについて、詳しく解説していきます。
Googleのサービスからの直接予約できる
「Google で予約」を利用すると、Googleのサービス上で予約が完結します。
たとえば、Google 検索から美容室の予約をする場合、利用者は検索結果に表示された店舗情報から予約ボタンを押し、以下の情報を選択することで予約が可能です。
- 日付
- 時間
- 施術メニュー
- 担当スタッフ
- 予約プロバイダ
予約に必要な個人情報はGoogleアカウントから取得するため、入力は必要ありません。初めて利用する店舗のWebサイトやポータルサイトでは、アカウントの作成や個人情報の入力が必要で手間がかかります。
しかし、「Google で予約」であれば、予約にかかる時間や手間が短縮できます。面倒な入力作業などがないため、見込み客が予約の途中で離脱するのを防げます。結果、新規顧客の獲得が期待できます。
Google 検索から予約までの流れを一本化
旅行・グルメ・美容・アクティビティなどの情報を調べる際、多くの人はGoogle 検索やGoogle マップにキーワードを入力して検索をします。
検索結果に表示された、店舗情報のサービス内容・口コミを確認して気に入った店舗があれば予約をします。このとき店舗が「Google で予約」を導入していれば、そのまま予約ができるためGoogleのサービスから移動することはありません。
Googleのサービスを利用した人からすると、店舗のWebサイトや予約可能なポータルサイトを検索し直す手間がないので便利です。一方、店舗側にとっても、利用者がGoogleのサービスから他に移動せずに予約ができると、離脱が減るため予約数が増加しやすいメリットがあります。
予約システムとの連携が必須
「Google で予約」を利用するには、予約システムとの連携が必須です。単独では利用できません。「Google で予約」は予約の受付や表示を行う機能であり、予約情報自体の管理機能を持っていません。そのため、店舗は、「Google で予約」に対応した予約システムを契約する必要があります。
以下は、「Google で予約」と連携できる予約システムの一部です。
- Kanzashi
- ぐるなび
- Square
- reservia
- EPARKビューティー
- エキテン
事業者は、既存の予約システムを「Google で予約」と連携するか、対応している予約システムを新たに導入する必要があります。なお、どの予約システムと連携しても、利用者が「Google で予約」を利用する際の操作は変わりません。
予約システムを選定する場合は、店舗の業務に適したものから決めましょう。
「Google で予約」の導入で得られる効果
「Google で予約」を導入することで、事業者側は以下のような効果を得られます。
- 導入コストの削減
- 予約に対してお客様のハードルを下げられる
- 予約に関するトラブルを避けられる
それぞれの効果について確認しておきましょう。
導入コストの削減
「Google で予約」の利用に費用はかかりません。
そのため、店舗はコストをかけずにGoogleのサービスから予約を獲得できます。予約システムや予約ポータルサイトのなかには、経由して予約が入った場合にそのお客様が支払った代金の一部を手数料として支払うサービスもあります。
集客につながるメリットはありますが、利益が減ってしまうため予約件数が増えると経営を圧迫する原因になりかねません。「Google で予約」は、予約システムによっては別途費用が発生する場合がありますが、基本的には費用がかからないため安心して利用できます。
予約に対してお客様のハードルを下げられる
商品やサービスを予約する際、使ったことのないサイトに個人情報を登録することに抵抗を感じる人は少なくありません。また、利用頻度の低いサービスでは、アカウント情報を失念し、ログインできないこともあります。
そのため、商品やサービスに興味があっても予約を諦めてしまう、または他の商品やサービスの予約をすることも珍しくありません。
一方、「Google で予約」であれば、予約には常にログイン状態であることが多いGoogleアカウントを使用するため、アカウント情報の入力は不要です。個人情報もすでに入力済みなので、入力の手間を省けます。
このような理由から、「Google で予約」は、お客様の予約に対するハードルが下がりやすくスムーズに予約が完了するため、予約数の増加につながる可能性が高くなります。
予約に関するトラブルを避けられる
予約システムは、それぞれ操作方法が異なります。初めて操作する人は、慣れない画面で操作がうまくできないことがあります。
予約をしたと思ったのにできていなかったり、キャンセルをしたと思ったのにされていなかったりすると、トラブルに発展するリスクがあります。
「Google で予約」では、Google 検索、Google マップでの操作が同じです。他店舗での予約で「Google で予約」を利用した経験がある人であれば、操作内容が変わらないため迷うことがありません。
また、「Google で予約」では、予約完了後に利用者のGoogleカレンダーに予定を追加できます。利用者は予約情報をGoogleカレンダーで確認できるため、予約を忘れる可能性が低くなります。店舗にとっても、お客様の来店忘れや当日のキャンセルによる機会損失を最小限に抑えられます。
「Google で予約」を利用する際の注意点
「Google で予約」を利用する際には、以下の注意点があります。
- 対応した予約システムとの連携が必要になる
- Googleビジネスプロフィールの登録と設定が必要
- 予約チャネルが増えることで管理が煩雑になる
それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
予約システムの入れ替えが発生することがある
「Google で予約」を利用するには、予約システムとの連携が必要です。しかし、すべての予約システムが「Google で予約」に対応しているわけではないので注意しましょう。既存の予約システムが対応していない場合、対応した予約システムを新たに導入しなければなりません。
そのため、予約システムの選定、他のシステムとの連携、操作の習得といった手間がかかります。また、予約システムの変更に伴い、費用負担が増える場合もあります。
Googleビジネスプロフィールの登録と設定が必要
「Google で予約」を利用するには、Googleビジネスプロフィールの登録と設定が必要です。登録後は店舗の情報を最新の状態に保つことが重要です。
古い情報や画像を載せたままだと、誤った情報のまま予約が入ってしまい、トラブルの原因になります。
また、Googleビジネスプロフィールでは、第三者が不適切な情報を追加する可能性があります。そのため、定期的にGoogleビジネスプロフィールを確認し、不適切な情報を発見した場合は速やかに削除する必要があります。
複数の店舗を運営している事業者は、各店舗のGoogleビジネスプロフィールを個別に管理する必要があります。店舗ごとの情報を正確に登録し、更新作業を継続的に行うには手間がかかります。
予約チャネルが増えることで管理が煩雑になる
店舗を運営するうえで、大きな負担となる業務が予約管理です。
予約ポータルサイトやSNSからの予約、電話予約、来店での予約など、多くの予約チャネルを導入している店舗も少なくありません。
予約ミスやダブルブッキングが発生すれば、トラブルに発展するリスクがあります。そのため、あるチャネルから予約が入った場合、他のチャネルにも予約情報を反映して、常に最新の情報にしておくことが大切です。
このような状況で「Google で予約」を導入すれば、予約管理がさらに煩雑になってしまいます。
ただし、予約情報を一元管理できる予約システムを導入することで、予約管理の負担を大幅に軽減できます。予約システムの詳細については後述します。
「Google で予約」を導入するまでの4つの手順
「Google で予約」の導入は、以下の手順で進めていきます。
- Googleで予約に対応した予約管理システムとの契約
- 予約システムの設定
- Googleビジネスプロフィールへの登録
- 予約システムとGoogleビジネスプロフィールの連携設定
各手順を確実に進めることで、スムーズに「Google で予約」を導入できます。導入後は、予約状況の確認や予約システムの操作に慣れ、効率的な運用を目指しましょう。
「Google で予約」と連携できる予約システムとの契約
「Google で予約」を導入するには、最初に連携できる予約システムを契約します。
「Google で予約」の設定は後述するGoogleビジネスプロフィールから行いますが、予約システムと契約をしていなければ進められません。
連携可能な予約システムは、「Google で予約」のパートナーから確認できます。「Google で予約」と連携している予約システムが一覧で掲載されているので、店舗に適した予約システムを選択し、契約を進めましょう。
予約システムの設定
契約が完了したら、予約システムの設定を行います。「Google で予約」を設定するとすぐに予約が入ることも想定されます。そのため、予約可能な商品やサービス、予約枠、価格などを登録し、「Google で予約」との連携に備えておきましょう。
また、この段階で、予約システムの操作方法に慣れておくことも大切です。「Google で予約」の導入後に効率的な運用をするためにも、設定の変更方法や予約状況の確認方法など、基本的な操作を習得しておきましょう。
Googleビジネスプロフィールへの登録
予約システムの設定が完了したら、Googleビジネスプロフィールの登録を行います。Googleビジネスプロフィールの登録には、Googleアカウントが必要です。
個人アカウントでも登録は可能ですが、新規で登録する場合は店舗用のアカウントを作成することをおすすめします。個人の情報と店舗の情報を分けて管理できるため、セキュリティ面でも管理面でもメリットがあります。
情報の登録はGoogleビジネスプロフィールから行い、アクセスをしたら案内に従って以下の情報を登録します。
- ビジネス名(店舗名)
- ビジネスのカテゴリ
- 住所
- 電話番号
- Webサイト
- 営業時間と営業日
- スタッフの有無
- オーナー確認
登録が完了すると、Googleビジネスプロフィールのダッシュボードにアクセスできるようになります。「Google で予約」の設定は、Googleビジネスプロフィールのダッシュボードから行います。
予約システムとGoogleビジネスプロフィールの連携設定
Googleビジネスプロフィールのダッシュボードから「予約」アイコンに移動すると、最初にプロバイダ(予約システム)の選択画面が表示されます。ここで契約済みの予約システムを選択したら連携が完了です。
連携設定が完了すると、Googleビジネスプロフィールと予約システムが同期されます。予約管理システムで設定した予約可能な商品やサービス、予約枠などの情報がGoogleビジネスプロフィールに反映されます。
Googleの各サービスに予約ボタンが表示されるまで、設定完了後1週間程度かかります。
かんざしを使って「Google で予約」を簡単に導入
「かんざし」は、サロン・美容業界に特化した予約一元管理システムです。業界トップクラスのお得な料金で、様々な予約チャネルを一元管理できます。
かんざしを導入すれば、多くの店舗で課題となっている予約管理の負担の軽減が可能です。
ここからは、予約システム「かんざし」の特徴を解説します。
関連記事:美容室におすすめの予約システム7選!
「Google で予約」に対応
かんざしは「Google で予約」にも対応しているため、連携が可能です。
連携方法は、他の予約システムと同様で、契約後にGoogleビジネスプロフィールの予約アイコンからかんざしを選択するだけです。提供するサービスや予約枠などは、かんざしで設定すれば「Google で予約」にも自動で反映されます。
複数の予約チャネルを一元管理できる
かんざしはGoogle以外にも、Instagram、LINE、予約ポータルサイトなどから入った予約を一元管理できます。また、手動での登録が必要ですが、電話予約や来店予約の管理も可能です。
「Google で予約」から入った予約は、かんざしに自動で反映されます。「Google で予約」以外から入った予約についても、かんざしが一元管理しているため、「Google で予約」に自動で反映されます。
かんざしを導入すれば、一括管理をしているすべての予約チャネルで、常に最新の予約情報に更新されるため、予約ミスやダブルブッキングのリスクを減らせます。
関連記事:LINE連携ができる予約システム5選!仕組みや機能を比較
POSシステムとの連携で業務の効率化が可能
かんざしはPOSシステムとの連携で店舗の業務効率をさらに向上できます。連携するPOSシステムのなかで代表的なのが「サロエボ」です。サロエボは、かんざしと同様にサロン・美容業界に特化したPOSシステムです。
顧客管理や決済、予約管理、カルテ登録といったサロン業務の基本機能に加え、スタッフ管理、日計業務、販売促進、分析機能など幅広い業務に対応しています。
たとえば、予約情報と商材の在庫状況を連携することで、予約状況から商材の在庫状況を分析できます。不足しそうな商材があれば、あらかじめ発注しておくことで欠品による機会損失を防げます。
このように予約システムとPOSシステムを連携することで、業務の効率化が期待できます。
まとめ
Googleは日本でトップのシェアを持つ検索エンジンで、多くの人がGoogleが提供するサービスを利用しています。「Google で予約」を導入すれば、Googleのサービスを利用しているユーザーがサービスの予約を簡単に行えるため、今まで以上に予約を獲得できる可能性が高くなります。しかし、「Google で予約」を導入するには、予約システムとの連携が必須です。予約システムには多くの種類があるため、どれを選べばいいか迷うこともあるでしょう。
予約システムの選定について迷われている店舗様は、予約システム「かんざし」をご検討ください。
かんざしは、業界トップクラスのお得な料金で導入できるため、コストを抑えられます。また、多くの予約チャネルの一元管理ができるため、予約管理の負担を減らせます。
また、POSシステム「サロエボ」と連携することで、さらなる業務の効率化が可能です。予約情報から売上予測を立てたり、在庫管理を最適化したりすることで、店舗運営の効率化につながります。
「Google で予約」の導入を検討している店舗様にとってかんざしは最適な予約システムとなりますので、お気軽にご相談ください。