日本人の大半がSNSユーザーとなった現在、SNSを集客に活用したいと考える企業、店舗が増えており、美容室もその一つです。
とくに「インスタ映え」を社会現象にしたインスタグラムは、ビジュアルが命である美容室の集客に大きな可能性を秘めたSNSだと言えます。
最もユーザー数の多いLINEとデザインをアピールしやすいインスタグラムの2つを運用している美容室も少なくありません。
インスタグラムのユーザーのほとんどはLINEユーザーでもあるので、LINEからインスタへうまく誘導できれば、集客力のアップが期待できます。
しかし、誘導の方法が分からず、2つのSNSの運用に多くの手間と時間をかけられない美容室も多いでしょう。
本記事ではLINEからインスタへの誘導の方法や、SNSの効率的な運用法についてわかりやすく解説しています。ぜひお店の集客力アップのために参考にしてください。
LINEとインスタグラムの特徴
LINEは日本で最大のユーザー数を持つSNSで、月間アクティブユーザー数は9,700万人を超えます。ユーザーの年齢層も幅広く、国民の主要なコミュニケーションツールの一つと言えます。
また、多くの企業や店舗が公式アカウントを作成して、商品・サービスの広告や集客に利用しています。
一方、インスタグラムは10代、20代の女性を中心に急速にユーザー数を伸ばしているSNSで、ユーザー数は6,600万人を超えると言われています。「インスタ映え」が流行語になったように、写真や動画でオシャレなライフスタイルをアピールするのに適しています。24時間で投稿が削除されるストーリーズは、気軽な投稿を促す人気機能になっています。
ハッシュタグ(#)で分類されたトピックを次々に検索するユーザーが多く、情報の拡散力にも優れていることから、ファッションや美容業界をはじめ、多くの企業や店舗がインスタグラムの企業アカウントとして利用しています。
予約・コミュニケーションツールとしてのLINE
多くの店舗が導入しているLINEの公式アカウントには「LINEで予約」という機能があり、店舗の予約ツールとして利用できます。
「LINEで予約」を導入すると、店舗のプロフィール画面に予約ボタンが設置され、そこから自店の予約画面に誘導できます。お客様はLINE上に表示された予約ページで日時、利用したいサービスを指定して、連絡先(氏名、メールアドレス、電話番号)を入力することで予約が完了します。
「LINEで予約」を導入することで、お客様は24時間いつでもLINEからの予約が可能になり、店舗はサービス中に予約の電話で手を取られることが少なくなります。
ただし、予約の日時やメニューの変更、キャンセルなどは、顧客と店舗が個別メッセージでやり取りしなければなりません。飲食店はぐるなびなどの外部サービスと「LINEで予約」が連携しているため個別のやり取りは不要ですが、それ以外の業種では店舗が独自に外部サービスと契約する必要があります。
このように、多くのユーザーが使い慣れているLINEは、店舗と顧客とのコミュニケーションツールとしてはもちろん、予約ツールとしても便利に活用できます。
集客・ブランディングツールとしてのインスタグラム
写真や動画の視覚的コンテンツがメインとなるインスタグラムは、ファッション系、美容系の商品やサービスの魅力を伝える上ではとくに効果的です。美容室の雰囲気や技術・デザイン力を伝えるには最適のSNSと言えます。
さらに、ユーザーはハッシュタグでの検索に慣れているため、一度ブランディングに成功すれば広く拡散されることが期待できます。
インスタグラムもビジネスアカウントを設定すると、プロフィールに「予約」のボタンを表示できます。予約ボタンに自店の予約ページのURLをリンクさせることでインスタグラム上での予約が可能になります。
10代、20代の女性ユーザーが多いインスタグラムは、オシャレなライフスタイルへの指向が強いユーザーの集客に適したツールです。インスタグラムを通して「私にピッタリのお店」というブランディングに成功すれば、大きな集客力を獲得できます。
LINEとインスタグラムは直接連携できない
集客のために複数のSNSを利用している店舗は多く、それぞれのSNSが連携していれば集客業務が省力化されます。しかし、LINEとインスタグラムは直接の連携はできません。
LINEとインスタグラムには「自動的に情報を同期する」「メッセージや投稿を共有する」「LINEの友だちリストにインスタグラムのフォロワーが自動的に追加される」などの直接的な連携機能がないためです。
したがって、店舗は同じ情報であってもLINEの友だち(お客様)とインスタグラムのフォロワーの両方に発信する必要があります。
なお、インスタグラムとFacebookは経営母体が同じMeta社(旧Facebook社)なので、友だちやフォロワー情報の共有、投稿の共有、広告ターゲティング共有などの自動化は可能です。
LINEからインスタグラムへの効果的な誘導方法
LINEの友だちをビジュアルで訴求できるインスタグラムに誘導できれば、集客や店舗のブランディングに効果を発揮します。
LINEからインスタグラムに誘導するには次のような方法があります。
- LINEのプロフィールにインスタグラムのリンクを設定する
- LINE配信メッセージでインスタグラムの投稿を共有する
以下にそれぞれについて解説します。
また逆方向の、インスタからLINEへ誘導する4つの方法についても、その後に解説します。
LINEのプロフィールにインスタグラムのリンクを設定する
LINE公式アカウントのプロフィールに、店舗のインスタグラムのアカウントURLを貼り付けることで、LINEの友だちを自店のインスタグラムページに誘導するリンクを設定できます。
リンクの設定手順は次のとおりです。
- プロフィール画面にある「デコ」をタップする
- プロフィールの編集画面が出るので、そこにある「ウィジェット]をタップする
- SNSのアイコンが表示されるので、その中にあるインスタグラムのアイコンをタップする
- 中央に表示されたInstagramアイコンの右上にあるペンのマークをタップする
- URLの入力欄が表示されるので、インスタグラムの自店のアカウントURL(https://www.instagram.com/+ユーザー名)を入力する
- 「保存」をタップして「保存した内容を公開」をタップする
プロフィールからインスタグラムに誘導できれば、コンテンツを充実させることで自店への興味・関心、評価が高まり、集客につながることが期待できます。
LINE配信メッセージでインスタグラム投稿を共有する
LINE配信メッセージとは、LINEの公式アカウントに登録された友だちに一斉にメッセージを送る機能です。配信メッセージにはテキストや画像、動画のほかに、リンクも含めることができます
ただし、配信メッセージにインスタグラムの投稿を直接埋め込むことはできません。インスタグラムの投稿をLINEで共有するには、まずインスタグラムの投稿で共有リンクを取得して、それをLINEの配信メッセージに記入する必要があります。
共有リンクを取得するには、インスタグラムの投稿画面の右上にある「⋯」をタップして「共有」から「LINE」を選択します。
インスタグラムの投稿をダウンロードしたりスクリーンショットしたりして、画像としてLINEの配信メッセージに貼り付けるのは自由ですが、著作権には注意しましょう。
インスタグラムからLINEへ誘導する4つの方法
インスタグラムからLINEへ誘導するには、次の4つの方法があります。
- インスタグラムのプロフィールにLINEのURLを貼り付ける(プロフィールに貼り付けられるURLは1つのみです)
- インスタグラムのストーリーズに「リンクステッカー」を配置して、そこにLINEのURLを貼り付ける(リンクステッカーとは、ストーリーズにURLを貼り付けることができるスタンプ機能です)
- インスタグラムのダイレクトメッセージ(DM)にLINEのURLを貼り付ける
- インスタグラムに自店のホームページのURLを貼り付けて、HPを経由してLINEに誘導する
プロフィールやダイレクトメールにURLを貼る際は、インスタグラムからLINEに遷移することでどのような有益な情報が得られるかを一言添えましょう。それによって遷移の確率が高まります。
また、インスタグラムのプロフィールやストーリーズに他サービスのURLを貼り付ける際は、ガイドライン(「不適切なコンテンツを含むURLを貼り付けない」など)に注意が必要です。
インスタグラムにLINEの公式ページのURLを直接貼り付けると、警告メッセージが表示される場合があります。そのときは「bitly」などのURLの変換サービスで変換・短縮してから貼り付けるようにしましょう。
2つのSNSを運用するメリット
LINEとインスタグラムの2つのSNSを運用するメリットには次のようなものがあります。
- 幅広い年齢層にアプローチできる
- 相乗効果で集客につながる
- 信頼度が向上する
それぞれについて解説します。
幅広い年齢層にアプローチできる
LINEは10代から70代あるいは80代までの幅広い年齢層の男女が使用するSNSで、インスタグラムは10代、20代をメインに30〜50代を含む女性ユーザーが中心のSNSです。
このようにユーザーの年齢層と性別が異なる2つのSNSを運用することで、幅広いターゲット層にアプローチできます。
また、発信する情報に対するそれぞれのSNSユーザーの反応の違いなどから、さまざまなマーケティングデータの収集が可能で、自店のマーケティング戦略の立案に役立てられます。
相乗効果で集客につながる
LINEとインスタグラムでは発信するコンテンツの種類やテイストが異なります。
例えば、LINEはキャンペーン情報の発信や、店舗の日々のようすをブログ風に発信するのに適しており、インスタグラムはデザインやスタイルなどビジュアルでサービスをアピールするのに適しています。
このように異なるコンテンツを持つSNSを運用することで、顧客とのタッチポイントが増えて、多角的にお店の魅力を発信することが可能です。
2つのSNSの相乗効果で顧客の関心を高め、集客効果が期待できます。
信頼度が向上する
お客様にとってはさまざまな角度から店舗の情報が入ることにより、店舗に対する信頼度やエンゲージメント(結びつき)が高まります。
特に「店舗から顧客」の情報のみでなく「顧客から顧客」の情報でお店が話題になれば、信頼度はさらに高まります。
信頼度が高まることでお店のブランドイメージが強化され、さらに認知度と集客力を高められます。
SNSの運用で陥りやすい問題点と対策
SNSは情報の発信力や拡散力が高い手段であるだけに、その運用には注意が必要です。SNS運用で陥りやすい問題点には次のようなものがあります。
- 投稿頻度のバランス
- 本業に集中する時間の喪失
- 不適切な投稿による信用の低下
以下にそれぞれについて解説します。
投稿頻度のバランス
投稿頻度は、多すぎても少なすぎても信用低下につながります。
内容的に変わり映えのしないテキストや写真を毎日のように一斉配信していると、お客様にマイナスな印象を与えかねません。
反対に、何週間も何カ月も新たな投稿がないと「お店のサービスに進歩や発展がないのでは?」あるいは「お店の運営そのものが低調なのでは?」という印象を与えてしまいます。
このような問題を避けるために、1週間に1回などとレギュラー投稿の頻度を決めておくことが大切です。緊急性のある情報はいわば「臨時ニュース」としてそのつど配信します。
本業に集中する時間の喪失
LINEとインスタグラムでそれぞれのコンテンツを作るには、それなりの工数と時間がかかります。また、配信した後にユーザーから反応があれば丁寧に応えることも大切です。
しかし、熱心にSNS運用をするあまり、本業に集中する時間が大きく削られてしまっては本末転倒です。「来店したお客様を待たせてSNSのコンテンツを作っている」とまではいかないでしょうが、SNS運用は本業に影響のない範囲で進めていくことが望ましいです。
また、運用をデジタル機器やSNSに詳しい特定のスタッフだけに任せると、負担になるだけでなく、本業のスキルを磨く時間が減ってしまうため避けましょう。
本業への影響をできるだけ少なくして複数のSNSを運用するには、運用担当者を回り持ちにするなどで、特定の人に大きな負担がかからないようにすることが大切です。
また、周囲のスタッフは、情報の提供や撮影などに協力し、担当者の負担を減らす配慮が求められます。
不適切な投稿による信用の低下
SNSの拡散力はプラスに働くと大きな集客力を持ちますが、マイナスに働くと店舗の信用をいっきに落としてしまうリスクもあります。
コンテンツに不適切な内容や表現があると「炎上」につながることがあるので、十分な注意が必要です。
とくに近年は、性的マイノリティへの差別、障害者差別、パワハラ、セクハラ、ルッキズムなどに対するネットユーザーの監視が厳しくなっているため「これくらいは許容範囲だろう」という投稿がアウト判定される場合があります。
「冗談のつもりでした」が通らないのがSNSでの投稿です。
このようなリスクを避けるには、スタッフ全員がネットリテラシーを持つことと、作成したコンテンツを投稿前に別の人が必ずチェックする体制づくりが重要です。
予約システム「かんざし」でSNSからの集客力をアップ
SNS運用における時間的負担や予約管理の煩雑さを解消し、スタッフが本来のサロンワークに専念できる環境を実現するなら「かんざし」がおすすめです。
「かんざし」はヘアサロンやネイルサロンなどの美容業界に特化した、予約一元管理サービスです。複数のSNSから入る予約を一元管理するだけでなく、自社サイトや電話、店頭での予約も一元管理します。
さまざまなルートから入る予約を一元管理することで、ダブルブッキングを防ぎ、予約管理業務を効率化します。予約管理業務を効率化することで、サロンの営業日やスタッフのシフトも一括管理され、登録された情報は各サイトへ自動的に反映されます。
オプションとしてPOSシステムとの連携もできるので、予約から会計まで一気通貫の管理
が可能です。
予約を一元管理できる予約管理システム「かんざし」
LINE予約・インスタグラム予約との連携で予約業務を効率化
「かんざし」を導入するとLINEとインスタグラムのそれぞれに「予約ボタン」「予約ページ」が作成され、どちらからの予約も「かんざし」に反映されて連携します。
LINEから予約した場合は、予約確定やリマインドの通知が自動的に送信されます。インスタグラムからの予約では、サロンの予約ページの他にスタイリスト個人の専用予約ページも作成可能です。
関連記事:LINE連携ができる予約システム5選!仕組みや機能を比較
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マルチデバイス対応で予約情報がどこでも確認できる
「かんざし」はパソコンでの利用が推奨されていますが、店外から確認したい場合は、スマホやタブレットでも予約情報を確認できます。
ただし、スマホやタブレットのブラウザ(Google chrome、Firefox 、Edge 、Safari )が最新版であることが条件になります。
月額5,500円、初期費用0円で利用可能
「かんざし」は初期費用0円、月額5,500円(税込)で利用できます。(POSシステムとの連携は別料金)
導入の申し込みはWebで行い、申し込み後に担当者が電話で操作方法や注意事項を説明します。申込みから10営業日以内にアカウントが発行されて、利用が可能になります。
最低契約期間は3カ月間で、その後は1カ月単位での契約更新です。
まとめ
LINEとインスタグラムはそれぞれ異なる強みを持つSNSです。そのため2つのSNSを運用することで、予約管理とブランディングの両面で大きな効果が期待できます。
しかし、2つのSNSを効率的に運用するには、以下のような課題があります。
- 予約管理の一元化
- 投稿内容の適切な使い分け
- スタッフの作業負担
- 不適切な投稿のリスク管理
これらの課題を解決し、SNS運用を効率化するためには、予約管理システムの導入が効果的です。「かんざし」なら、LINEとインスタグラムからの予約を一元管理できるだけでなく、予約確認やリマインド通知の自動送信機能により、スタッフの作業負担を大幅に軽減できます。
複数のSNSからの予約管理を効率化し、本来のサロンワークに集中できる環境を整えることで、顧客満足度の向上につながるため、ぜひこの機会にご検討ください。